地元のことが全然好きになれなかったが、それはわたしが好きになろうともしていなかったしインターネットごしの他の街のいいところばかりと比較していたからだった。どの街にもいろんな顔があるし、旅先ではそれを毎度面白く感じているというのに、何故自分の生まれ育った街にはそれができなかったんだろう。何故自分のコミュニティを広げようとしてこなかったんだろう。

写真店の店主と長話をしたり、小さいけど個性のある本屋で掘り出しものの古本を買ってみたり。チェーン店じゃないコーヒーショップで飲んでみたり。きちんと慎重に選べばそれだけ会話があって縁ができてくる。わたしの気持ちもオープンな状態でいられる。

何故これまで自分が過剰に防衛モードだったのか、人への興味が皆無だったのか、どうしてこうなったのかはわからないが多分変われる。