地元のことが全然好きになれなかったが、それはわたしが好きになろうともしていなかったしインターネットごしの他の街のいいところばかりと比較していたからだった。どの街にもいろんな顔があるし、旅先ではそれを毎度面白く感じているというのに、何故自分の生まれ育った街にはそれができなかったんだろう。何故自分のコミュニティを広げようとしてこなかったんだろう。

写真店の店主と長話をしたり、小さいけど個性のある本屋で掘り出しものの古本を買ってみたり。チェーン店じゃないコーヒーショップで飲んでみたり。きちんと慎重に選べばそれだけ会話があって縁ができてくる。わたしの気持ちもオープンな状態でいられる。

何故これまで自分が過剰に防衛モードだったのか、人への興味が皆無だったのか、どうしてこうなったのかはわからないが多分変われる。

新しいと懐かしい

新しい生活にも慣れ、もうそれを新しい生活とは呼ばなくなった。日常と呼ぶようになった時。そういう時は考える時間ができてしまって良いんだが悪いんだかよくわからない。

 

天気が良かったので同期とお茶をし、解散後喫茶店で買った小説を読む。ハマりすぎて長く居座ってしまい家に帰るまで待たずにマックに入る。う〜んと唸り続けたり店内放送の音楽に反応する高齢女性を横目に小説を読む。

この感じ懐かしいなと思いながら。

 

読み終わったあとは学生時代に読んでいた小説も読んでみる。

ああ、この感じ。

現実と作り話の間にいる感じ。

現実にも不思議なことはたくさんあり、作り話も不思議だらけ。

 

たまには外で読むのもいいなと、当たり前のことを思い知る。

リモート、リモート、リモート

まさかこんなことに、と思っている間に在宅勤務が始まった。本日初日。いかに今までの全ての環境に恵まれていたのか思い知ることになる、会社様様、上司様様。肩は凝るしハプニングはあるしモニターの到着が遅れ間に合わせの仮モニター(TV)は画素数の問題か知らないが文字がぼやける始末。視力検査か?そもそもアプリケーションが画面に収まりきれていない。開始一時間で絶望し、就業後はしばらく放心状態で頭痛と吐気。疲れ果てて食事もあまり喉を通らずそのまま気付くと4時間くらい寝ていた。

密かに在宅にワクワクしていたのが一瞬で絶望。ここ数年メンタルの強さを売りにしてたんですが…と自分に絶望。

きっと世の中の皆様同じ思いをしているのだと思うと2020年辛すぎるよと思いつつ。自分たちも慣れない環境で大変なのに全力でサポートしてくれる上司陣のことを思うと弱音は吐いていられないしなんとか折り合いつけてうまいことやっていかねば。

 

今のところ一つ言えるのはオーガニックってやっぱりいいなと。数年前はオーガニックと聞けば健康と精神論に目覚めたミーハーアラサー女の嗜みじゃないかと卑下していたものの、仕事を始めてめでたく健康と精神論に目覚めたミーハーアラサー女になった私は文字通りオーガニック製品とくに化粧品やアロマに助けられていて、気持ちの問題のような気もするけれどもそれが大事じゃん。雀の涙ほどであっても自分でお金を稼いで、それが辛くもあり楽しくもあり人生の酸い甘いの「す」、いや「s」くらいを感じ始めたもんだから仕方ない。今日は余計にオーガニックのクリームだったりアロマに助けられた気分。…気分なんだよなぁ。

 

ひとまず本日はお疲れ様でした、わたし。

そして世界のみんなが1日でもこの苦しみから解放されて、青空の下呑気にピクニックなんてできる日がきますように。

お盆前の個人的事件の後はもうわたしの中の何かが変わった。夏の早朝、平成最後の夏、ひょっとしてこれって青春では、と思ったりした。

 

そして一週間後に結婚を控えた同期と久しぶりに飲みに行くと、日頃飲み会の時はどうやら未来の奥さんに嘘をついて遊びに出かけているらしい。安月給なんだからせめて誠実であれ、とお節介ながらに思ったのでした。

二年目もベーグル

社会人二年目を迎えた。覚えた仕事は増えた。未熟なりに必死にマイペースにやってきた。研修中でまだあまり会わないけど後輩もできる。世の中には良くも悪くもいろんな人がいるらしい。


この一年はベーグルをたくさん食べた。お気に入りのベーグルを見つけて、朝食にも昼食にもたくさん食べた。二年目もこれからもベーグル食べ続ける。


いい音楽もたくさん見つけてうれしい。

うれしいことはちゃんとうれしい。


社会人4ヶ月目

大学を卒業し、社会人になって3ヶ月以上が経つ。

会社の考え方や上司や先輩、同僚に恵まれていると思う。理由のあるルールは気持ちがいい。日系ではやっていけなかったと思う。

 

先月は古い知り合いが7年ぶりに日本に来た。地元のロックバーで歌うその姿をずっとスマホで撮っていて腕が疲れた。正直彼よりも他の演者、サックス奏者の尾崎豊「I Love You」が凄まじく良かった。知り合いは北欧の山奥で暮らしていて、かっちょいい彼女も連れて来た。以前会ったときと印象は変わらない、タトゥーやピアスごりごりでもすごく優しい。人は本当に見かけによらない。二人ともなぜか作業服専門店に行きたがり、試着のちにニッカポッカを買っていた。よくわからない。

 

社会人になって変わったこともあるけれど、変わらないことも多い。

夜な夜なプレイリストを作る楽しさは変わらない。減ることも増えることもなく、ただただ楽しい。